ソロ活

篠崎眞子は30歳になっていた。30代という重みがズシンとのしかかる。
年下の彼と別れてからも特段結婚を意識できるような恋愛相手にも巡り会えず、日々は過ぎていった。
母親は眞子本人よりも諦めが悪く、”結婚”ワードを連発してくる。寧ろひどくなる一方だった。
何度も言い合った、この先の一生を過ごしていくかもしれない相手を簡単には選べないんだと。
一方、スポーツインストラクターの仕事に関しては自身のクライアントも付き、着々とキャリアップしており充実していた。
仕事帰りにお気に入りのカフェに行ったり、休日はビストロランチへ出かけたり、ホテルのスパでマッサージしてもらったり。
友達たちは結婚し、出産を終え、なかなか都合もつきにくく会う機会も減っていて
眞子はすっかり”おひとり様上手”になっていた。
パワースポットという引力

『もう、神頼みでしょ!』
その言葉に秘められた最終手段感は否めないが、神を冒涜しているわけではない。
”結婚”を意識することに少しばかり疲れていた眞子、
30歳という節目を迎えた眞子、
”自分”以外の何かや情報に振り回され、周りに合わせ、本当の気持ちを見失いかけていた。
一人旅をしよう。
ゆっくりと自分と向き合う旅、でもちょっと験担ぎもしたい!
ならば、パワースポットと呼ばれる場所へと。
日本の最高峰『伊勢神宮』
女性の願いを叶えてくれる石神さんこと『神明神社』
温泉宿で癒されて、ご当地グルメも満喫しよう。
皮肉にも、おひとり様上手のレベルがまた1つ上がり、
結局縁結び、”結婚”を意識しているというオチ。
とは言え、眞子はこの計画にワクワクしていた。
今日のあとがき
今回のエピソードには筆者の体験談も組み込まれております。
筆者も30歳の節目に一人旅を経験しました。
眞子と同じように、社会生活を送る中で、周りに合わせ、顔色を伺い、
TPOを考慮して建前という仮面を被り、自分を見失ってしまいそうでした。
奇しくもその年は東日本大震災が起こった年。
明日何が起きるかわからない、やりたい事をやっているのか、でも、こんなに大変なことが起こっている時にわがままで良いのか?
大袈裟かもしれないけれど運命を試したかったのです。
45ℓのバックパックを背負い、ポルトガルへ1ヶ月ほど、行き先だけを決めてその後はその都度宿を交渉する、自分と向き合う旅を決行しました。
いつもと違う環境に身を置く。
30歳にして新たな一面が垣間見えたり、変わらない性格を再認識したり、
自身にとって大きな収穫となる旅でした。
背中を押してくれるきっかけは何だっていい、一歩踏み出せば世界が広がるのではないかと思います。
例えばこのブログが何か行動に移すきっかけになれば幸いです。
今日は終。
次回は『34歳眞子結婚するのか?』です。



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